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色々どうでも良い話。2009/6


ネタバレも少しあり。くだけた文にしますね。あまり価値のない文章です。


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  2009/06/28

  私はニコニコ動画が好きなんですが、適当に検索していると、初音ミク動画が

よくヒットします。 パソコンとソフトの進化は凄いもので、最近は一人でフルオーケストラでも

アレンジする事が可能な様子です。 初音ミクの登場で、今まで無理だったボーカルまで、

パソコンでつける事が出来る様になりました。 こうなると数多く出てくるオリジナルソングの

中には、マジ凄いセンスのものもちょくちょく見かけます。

 

 でも、ちょっと惜しい作品がとても多いのです。

何が惜しいって、ロックのリズムを理解してない人が多いと思うんです。

私は以前ドラムをやっていたので、ちょっとリズムについて解説してみます。

何かの足しになるかも知れないですよ。 このサイトはフリーゲームのサイトであって、

音楽は全然関係ないですが、興味のない方はすみません。

私の解説は自由な発想を邪魔するかも知れません。

読みやすさを重視して、かなり説明を省略し、断言口調が多いですがご容赦を。

では以下解説です。 長いです。

 

 

 さて、最初に音楽を作っているアマチュアの方々に質問をしてみます。

ちょっと上から目線で失礼なのですが、ご容赦を。

 

・あなたは8ビートと16ビートの違いを説明できますか?

 これにちゃんと答えられない作曲家の方々は用心して下さい。

 

 質問をもう少し続けます。

プロのドラマーのテクニックはやっぱりそれなりに凄いです。ほぼ例外はありません。

でも、

 

・CDなどを聞いたら、テクニック的にすごい事をやってない方が多いのは何故か分かりますか?

・また、ドラムがすごく動いて、テクニック全開の曲にヒット曲が少ないのは何故か分かりますか?

 

 もう一丁質問です。 耐えて下され。

ポップスの世界はフルオーケストラやら民族音楽など色々なアレンジを取り入れてますが、

 

・本来ドラムがないオーケストラや民族音楽のアレンジでもドラムは大抵入っているのは
 何故だか分かりますか?

 

・ボーカルやギターやキーボードのプロに聞いても、ロックの楽器ではドラムが一番大事と
 いう人が多いですが、それが何故だか分かりますか?

 

 

 

  以上の質問、答えられるでしょうか? 

ドラマーでないならドラムに注目してなくても仕方ありませんが、

やっぱりリズムは大事なので、この機会に考えてみると何か良い影響があるかも知れません。

 

 

   まず、8ビートと16ビートの違いから説明します。 以下の解釈は私オリジナル。

 

 理屈でいうと、

「4分の4拍子のリズムで、主なアクセントが全て8分音符上にある強烈なリズムが8ビート」

「4分の4拍子のリズムで、主なアクセントが16分音符(休符)を使わないと楽譜に
 出来ないリズムが16ビート」

 という事になります。 理屈で言えば、という事です。 実際は人の感じ方が重要です。

 

また、8ビートはスピードが速めが多めです。 16ビートは8ビートに比べるとゆっくり目です。

 

 なので、8ビートは単純でストレートな曲調になります。 まさにビートロック!

16ビートは細かいので、比較的に柔らかい流れるようなリズムになります。

 

  ところで、32ビートという言葉を聞いた事がないと思います。

理屈で考えれば16ビートよりも細かい、32分音符を使った32ビートも有り得るのではないだろうか。

 

 いいえ、ありません。32分音符なんて、細かすぎて聞き分けが難しいので、32ビートはないんです。

同じ理由で、早いテンポの16ビートは8ビートっぽくなります。 テンポが早いと16分音符の細かさが

分かりにくくなるからです。

 

 

  例えば、ユーロビートなどで、強烈なベースドラムの4分打ちの曲がよくあるじゃないですか。

ドン! ドン! ドン! ドン! ドン! ドン! ドン! ドン!   みたいな。

アレンジによっては、後ろでかなり細かいリズムをチョコチョコと刻んでいる場合もよくあります。

ドラムが単純でも、ペースやギターのバッキングが強く細かくリズムを刻んでいる場合もあります。

そんな場合、もしもドラムの強烈なリズムしか耳に入らない人がいれば、その人にとっては

その曲のノリは8ビートで、耳の良い人にとっては16ビートに聞こえるという事も有り得ると思います。

8ビートと16ビートの間には明確な境界線はないんです。

(基本、サンバはサンバ、ユーロビートはユーロビートと言った方が良いです)

 

 

 さて、話は変わるようですが、ポップスの歌詞は覚えてなくても、メロディーはちゃんと覚えて

いるという人は多いと思います。 街中で何度か聞いただけでも、ポップスは覚えちゃいます。

 

 では、ポップスに負けずに街中でよく流れているクラシックの曲のメロディーを

1曲でも最後まで覚えていて、口笛で吹ける人はいるでしょうか? クラシック経験者を

除くと、たぶんあんまりいない。

何故か。

 

 それはドラムがあるかないかの違いです。 人は単純なリズムに乗せないとメロディーを

覚えられないのです。 単純なリズムを一番効率的に刻める楽器がドラムです。

嘘だと思ったら、ポータブルプレイヤーで電車の中で、クラシックを聞いてみて下さい。

リズムを掴むまで、綺麗な雑音にしか聞こえないはずです。 頭の中でリズムに乗せないと

メロディーは理解出来ません。

 

 ドラムとは、メロディーを理解させるのに最も効率的な楽器なんです。

だからプロは基本のリズムの繰り返しを大事にしています。 有り余るテクニックがありながら、

単純なリズムを刻むのに徹するのがプロのアレンジの基本なんです。

 

 ところがアマチュアは、とにかく頑張ってアレンジしてしまい、音符を増やした結果、

リズムが16分音符だらけになってしまう。 でもタイトなポップスを想像してしまうのか

テンポが早くてストレート。 何がしたいのか分からない曲になり勝ちです。

そういうアレンジが成功している曲もたくさんありますが、理解せずにそのマネを

するのは危険です。

 

 基本的に8ビートの曲ならば、ドラムがリズムパターンに16分音符を使うと、それはノイズに

なります。そのノイズを効果的にあやつり、曲の価値を高めるというのは難しいと思って

間違いありません。

 

 一番大切なのは、子供が手拍子するような、ワン、ツー、スリー、フォーを聞き手にしっかりと

継続して伝える事です。 アレンジはその基本を踏まえないと、ヒット曲にはなりにくいです。

 

 そういえば随分昔ですが、ラルクアンシエル(ちゃんとした名前しらないけど、結構好き)という

バンドのヒット曲にリズムが変則的なのがあったようで、メンバー達がテレビで

「こんな変なリズムの曲は売れる訳がないと思っていたのに、そこそこ売れたのは不思議で
 しょうがない」

 みたいな事を言ってました。 リズムを理解している人のセリフだと思いました。

 

 

 ちょっと余談ですが、ドラマーとは面白いものです。 アマチュアで活躍したバンドがCDを出すときに、

なぜかドラマーだけがクビになる事があるようです。

ドラムのいないバンドとかグループってあるでしょ? 首になった人はたぶんリズムを理解してないのを

レコード会社に見抜かれたからです。

 

 ところが、ドラマーが残ってるバンドでは、目立つボーカルやギターを差し置いて

ドラマーがリーダーをやっているバンドが結構あります。

 

それはドラムが非常に重要な楽器である事はもちろん、控えめで自分勝手でない事が

ドラムを上手に叩く資質であるからに違いありません。 ギターやキーボードのアレンジを

よく理解して、引き立ててやる事がドラムの仕事なんです。

「俺の事はいいから、ギターやボーカルを聞いてやってくれ。この曲を覚えてくれ」 みたいな。

ドラマーが一人だけショボンと目立たないバンドのドラマーを尊敬してやってください。

 

 

 最後に要点を。

・曲を聴いてる間は、そのノリが8ビートなのか16ビートなのか普段から意識してないようでは
 感覚は磨かれません。

・8ビートと16ビートの違いは、別に人に説明出来なくても構いません。
 誰も厳密に分けてないようです。 でも自分なりによく考えましょう。

・洗練されているプロのCDばかり聴いていても、恐らく理解できるようになりません。
 アマチュアの楽曲もたくさん聴いて、リズムの違和感を感じる訓練が必要です。

・1曲の中で、リズムパターンをコロコロと変えちゃダメー! それが8ビートと16ビートに
 分かれているなんてもっての外。

・8ビートと決めた曲に16ビートっぽい柔らかいフレーズ入れちゃダメー!

・一生懸命リズムのアレンジをした結果、音符が多くなり16分音符休符だらけになると
 何がしたいのか分からない曲になり勝ちです。

・リスナーはリズムが悪くて楽曲の質が下がっていても、それがリズムのせいだと
  理解出来ない人がほとんどです。  なんとなく無意識の内に、ノリが悪いと感じるだけです。

・小学生でも手拍子出来るような曲は基本的に良いリズム。

・ロックなら、バックビート(普通はスネアの音)は特に意識して下さいね。

・分かってて、わざとリズムを崩すのならば、それはあなたの個性なので
 どんどん挑戦して良いと思います。  新しい、良いものが生まれるかも知れません。

 

 生意気言って、どうもすみませんでした。

もちろん私自身は聴くだけなので、作曲もアレンジも出来ません。


  2009/06/06

  心配していたサブカルチャーの規制がついに始まってしまいました。

陵辱エロゲーの業界自主規制の件です。

国内での言いだしっぺは自民党の議員さんのようです。議員というと法律を作る立場の

方ですので、エロゲーの業界団体などは決して逆らえない存在だと思います。

彼らが正義を気取る時は、無視されるだけで怒るポーズを取ります。

エロゲー業界団体は先手を打つ必要があったので自主規制、と理解しています。

ここがこじれると、今自分のやってる仕事が犯罪にされてしまう危険があるためです。

 

 そして、擁護はしにくいサブカルチャーです。この種のサブカルチャーが日本の武器に

なり得るコンテンツである事に気付いている人はまだまだ少数派で、残酷な描写を叩く

姿勢はカッコをつけるにはもってこいであり、エロゲー会社は叩いても殴り返して来ないと

いう計算もあるのでしょう。 

 

ゆえに自主規制とはいえ、直接的な影響があったと考えざるを得ないです。

これだから自民党は好きになれないです。

 

 だだし、考え方によっては、今回エロゲーを叩きだした議員さんが、

 「私たちの努力により、下品な連中が考えを改めました!!
  私たちは国民の皆様のために頑張っております!!」

 と、言えるようにしてあげれば議員さんの目的は達成されるという事なので

業界団体様におかれては、この問題をこじらせないように頑張って欲しいです。

そして我々消費者は、そういう行為を意地汚いと思うならば、その政治家の名前と

政党を覚えて、不支持を徹底すれば良いのだと思います。

 

政党は自民党以外に選択肢がないという意見もあり、それは理解しているつもり

ですが、ささやかながら、私は声をあげない訳に行きません。

 

 陵辱なしでエロストーリーを考えなければならないとしたら、クリエイターさん達は

苦境に立たされると思います。

この平和な日本でさえ、創作の世界が現実の事件に負けてしまいます。

人間、建前だけじゃ存在できないのです。  暗い部分、汚い部分もあるのです。

暗い部分、汚い部分は擁護しにくいものですが、それがなければ創作に制限が

かかり、日本のコンテンツは魅力を失っていくでありましょう。

これは大きな問題です。


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